Graz (3)
Graz最終日。今日は午後からバスで帰らなければなりません。で、午前中すべてをエッゲンブルグ城(世界遺産)に捧げました。見たいものがあったので。エッゲンベルグ城へはトラム1番で、”Schloss Eggenberg”が最寄りの駅になります。間違えて終点まで行かないように。
入口で2ユーロの入園券を買います。これはこの城の庭園へ入るための料金です。広大な敷地を進むと見えてきました。お城というよりは宮殿ですね。ハプスブルグ家と遠戚関係にあるエッゲンベルグ侯が建てたそうで、ウィーンにある宮殿とよく似ています。
外観は入場料だけで見ることができますが、中へ入るにはガイドツアーに参加しなければなりません。1時間毎に、英語と独語のツアーが開かれています。8ユーロと聞いていたんですが、6ユーロ?あれそれって学生料金じゃん。いくら日本人が若く見えるといっても、47才のおっさんを捕まえてそれはないよね(笑) でもLucky!
ガイドツアーに参加しました。参加者は4名でちょうどいいかも。まず紹介されたのは応接の間。天井のフラスコ画がとてもきれいです。ただ、遺跡保存のため、館内に照明は一切されていません。多少暗く見えるのはそのためです。
ここから、365個の窓を持つ12の部屋に分かれていきます。それぞれテーマが決まっていて、それに合わせた調度品や絵画が揃えられています。金持ちのやることは違うね!
この赤い部屋はオスマントルコの赤をイメージしているようです。絵画にも侵略時の様子や英雄オイゲン公などが描かれています。トルコ軍の侵略はよっぽど怖かったんですね。奥に見える白い大きな陶器はストーブだそうです。豪勢ですね。
来ました! インドの間。これです!見たかったのは。 なんと豊臣秀吉の時代の大阪城の蒔絵だそうです。大阪城を再建するとき、この蒔絵を参考にしたとか。どのようなルートでこんなオーストリアの地方に伝わったのか、大変興味深いです。撮影は可能なのですがフラッシュは禁止なので撮影に苦労をしていたら、ガイドの方がLEDライトで照らしてくれました。日本から来たことを伝えたら、「私の豊臣秀吉の発音はおかしくないか」とか、「一回、発音してみてくれないか」とか、逆に注文されてしまいました(笑)。ガイドをしている人は学芸員なので、さすがこだわりを持ってますね。
約1時間のガイドツアーはあっという間に終わり、ガイドの方も気さくで、とても面白かったです。宮殿を後にすると、庭園で放し飼いになっている孔雀が”とうせんぼ”していました。こいつら、ものすごく上から目線で、決して動こうとしません。逆に近寄ると威嚇してきます。観光客がすごすごと避けていくところを見ると、ハプスブルグ家に関わる者は孔雀までえらいのか?と変な誤解をしてしまう旅行でした(笑)。